長~い夜 | 出産の記録

長~い夜

電気毛布に包まれても震えが止まらない私。


また歯をカタカタさせて病室に戻った。


病室に戻るとなぜか酔っ払った時のように目がグルグル回って


気持ち悪い。


吐きそうだけど吐けない。


それと、喉が渇いて仕方ない。


そりゃ~、朝から1滴も水を飲まず


『痛いよ~』と叫び続けたんだから当たり前か(笑)


でも、術後も水を飲むことは許されない。


でも、喉に何かがくっついてるような感じがして苦しい。


息も出来ない感じだ。


唾液すら出ない。


看護師さんにそのことを伝えると


『うがいならいいよ。その代わり、絶対飲まないでね。』


と言われ、水を口に含ませてもらえることになった。


まるで砂漠でオアシスを発見した時みたいな気分だった。

(砂漠に行ったことないけど、イメージで・・・笑)


が、次の瞬間むせてしまった。


そしたら、看護師さんが言った。。。


『だから、嫌だったんだよ。もう終わりね!チッ』


私は言いたい!

(言えなかったけど・・・)


仰向けで顔だけを横に向けた状態で


水を口に入れたら


誰だってむせるんじゃないのか?オイ!



そんな私の姿を見届けて家族は帰った。


その後、悪露のパットを替えて、


足に空気が入ったり抜けたりする機械をつけて            

 (よくエステとかで使うやつ?)


看護師さんも病室を出て行った。


まだ、麻酔が効いてるので足が動かない。


両足が動かないってこんなに大変なこととは思わなかった。


寝返りさえ打てないのだ。


背中が痛い。


正確には、痛いというより熱い。火傷しそうなほど熱い。


体勢を変えたい。


何とかしようと腕の力だけで頑張ってみる・・・やっぱり動かない。


と言うより全然、力が入らない。


背中の痛み(熱さ)はどんどん増し、お腹の傷も痛くなってきた。


我慢したけど、もう限界・・・


こんなことで看護師さんを呼んで良いのだろうか?


悩んだ末、ナースコールを押した。


看護師「どうしました?」


私   「あ、あの・・・寝返りを打たせてください」


看護師「わかった。でも、ちょっと待ってね。応援呼んでくるから」


しばらくすると、2人の看護師さんが来てくれて

(ちなみに、この看護師さんは、さっき舌打ちした人じゃありません)


横向きに変えてくれた。


ふ~、少し楽になった・・・


と思ったら、またすぐにベットに接している部分が痛い(熱い)。


また、すぐに呼ぶわけにもいかないし・・・


とりあえず、早く足が動くように足の指を動かしてみた。


少し動く。麻酔が切れてきたみたいだ。


ベットで散々もがいた。


でも、自分で体勢を変えることは出来ない。


だんだん涙が出てきてうわ言のように


「熱いよ~痛いよ~」と繰り返し呟いていたのを覚えている。


4人部屋だったから隣の人はうるさくて眠れなかっただろうな。


しばらくして、もう汗びっしょりだし、ダメだ~と思って


もう一度、ナースコール。


看護師「どうしました?」


私   「また、寝返りさせてください。」

    「あと、熱いので布団を剥いでください。」


看護師「傷は痛くないの?もう痛み止め入れて寝ちゃえば?」

    「痛み止めの薬入れると眠くなるから」 


私   「・・・・・・」


そうなの?そんならこんなつらい思いをする前に、


もっと早く薬を入れてもらえばよかった。


もう意識が朦朧としてきて言葉すら出ない。


ただうなずいていたような気がする。


薬を入れてもらって、布団も剥いでタオルケット1枚にしてもらった。

                    (このとき12月です)

大体、これが夜中の3時ごろの出来事。


手術が終わったのが8時30分頃だから


6時間半も我慢してしまった。。。


薬を入れてからは、あっという間に寝てしまったらしい。


でも、朝6時ごろだったかな?


今度は寒くて目が覚めた。。。○| ̄|_


自分で剥いでくれと言っておいて、今度は掛けてくれって・・・


言いにくいなぁ。。。でも、寒くて我慢できないし。


勇気を出してナースコール。


布団をかけてもらった。


その時の看護師さんが言った。


「あら~、これじゃ寒かったね。熱も下がったみたいだね」


私って熱があったの???だから熱かったんだ。


後で聞いたら40℃ぐらいの高熱だったらしい。


知らぬ間に氷枕までセットされていた。


昨日の夜のような熱さはないけど、背中の痛みが残ってる。


そして、お腹の傷の痛みがかなりパワーアップしていた。


やっとのことで長~い夜を乗り越えて朝を迎えることが出来た。


途中、もしかして、このまま死んじゃうんじゃないの?


なんて思ったりもするぐらい。


今まで生きてきた中でこんなに苦しい夜はなかったかもしれないな。


モネっち も言っているように、まさに『地獄』のような夜でした。


でも、看護師さんには「うるさい患者だ!」と鬱陶しいと思われてんだろうな(笑)