戦いの日 その3
仕事をしている実母は午後から仕事を休んで病院に来た。
お昼過ぎにダンナと交代で陣痛室に入って、
私の腰をさすってくれたりしていた。
でも、この時に何度もカチ~ン( ̄∩ ̄#とくることを言ってくる。
その言葉は・・・
「あんたよりお腹の子どもの方が
大変なんだから!」
「あんたよりお腹の子どもが
頑張ってるんだから!」
これを私が「痛い」と言うたびに言ってくる。
しかし、実母は、これでも励ましてるつもりなのだ。
私だって赤ちゃんが頑張ってくれてるのはよ~く分ってるけど、
「痛み」はどうしようもない。
「痛~い!」って叫ばずにはいられないぐらい辛いんだもん。
でも、この時はまだ聞こえないふりをしたり、「うんうん」と適当に流すことが出来た。
しばらくしてダンナが帰ってきた。
まだ時間がかかりそうということで
実母は一度家に帰ることになった@(-。-) ハフゥ~
実母が帰ってからも陣痛との戦いは続き、
突然、足の間から温かいものが流れ出てくる感覚があった。
破水はしてるし、何が出てきたの?
まさか【血】とかじゃないよね?
私 「何か出てきた。。。」
ダンナ 「な、何?アタヽ(´Д`ヽ ミ ノ´Д`)ノフタ」
慌ててナースコールを押し、助産師さんに来てもらった。
助産師 「どうしました?」
ダンナ 「あ、あの・・・・」
私 「何か出てきたんですけど・・(((; ゚Д゚)))ガクガクブルブル」
助産師 「えっ???ちょっと見せてねぇ~」
「あっ!破水してるね。大丈夫、お産が進んでる証拠だからね。」
破水って1回しかしないものと思っていたけど、
上と下とで2回することもあるらしい。
本当は詳しく説明してくれたけど、痛さで説明が
全然、頭に入っていなかった_| ̄|○
夕方、実母が再び登場!
その時、陣痛室には私とダンナしかいなかった。
本当は1人しか付き添いが出来ないのに、実母は強引に入ってきた。
助産師さんにも「誰もいないから特別いいよね」なんて勝手にルールを作ってしまう。
しばらくすると、また、あの攻撃が始まった。
昼過ぎより痛みも増し、飲まず食わずで
体力的にも精神的にも極限状態の私は、
この言葉を昼の時のように聞き流すことは出来なくなっていた。
何回目かに言われた時に、思わず言ってしまった。
「もう!うるさい!わかってるってば!!」
気付いたらものすごい声で怒鳴っていた。
驚いた助産師さんが駆けつけてきた。
「どうした?Σ(゜ロ゜;)!!」
私は何も答えず黙ってしまった。
その様子を見て、助産師さんが「診察しますから皆さん出てください」と言って
陣痛室から実母を追い出した。
助産師 「ちょっと見てみようね」
内診をして、赤ちゃんはだいぶ下りてきてるんだけど、
子宮口の開きがちょっと足りない。
助産師 「息んだら赤ちゃん下りてくるかもしれないし、
ここでちょっと息んでみようか?」
私 「う~~~~ん(`_´;)」
2~3回息んだところで、助産師さんが「あれ?」という顔をして
先生を呼びにいった。
ヒゲ先生登場!
「どう?大丈夫?」と言って内診をして、モニターを見て廊下へ行ってしまった。
しばらくすると、実母とダンナが入ってきた。
2人とも何かを言い淀んでいる。
その空気で何となくよくないことを言おうとしてることは理解できた。
「赤ちゃんの心拍が下がってきたから、このままでは危ないかもしれないんだって・・・」
「・・・だから、帝王切開で産んだ方がいいって・・・」
私は言葉が出なかった。
放心状態で、ただただ涙だけがとめどなく流れていった。
ヒゲ先生は実母とダンナに私を説得するようにと廊下で話したらしい。
結局、10時間の飲まず食わずの陣痛に耐えたが、
私の帝王切開での出産が決まった。