帝王切開~手術~
手術室の前まで実母とダンナがついて来た。
実母は、それほどでもないが、ダンナは顔が引きつっていた。
私は、相変わらず体の震えが止まらない。
アゴがガクガクと震えて歯がカチカチと音を立てる。
手術室に到着すると花柄の手術着を着た看護師さんが出迎えてくれた。
この手術担当の看護師さんがニコニコと話し掛けてくれた。
これで少しだけ落ち着くことが出来た気がする。アリガトウ!
手術室に入ると、ベットから手術台に移される。
背中に板のようなものが入ってきて自動で移る事が出来た。
いよいよ、あのライトの下へ連れて行かれる(((((( ;゚Д゚)))))ガクガクブルブル
まずは、麻酔を打つ。
看護師さん 「これから麻酔を打ちますよ。
「本当の麻酔を打つ前に小さな麻酔を打ちます。」
「これは、予防接種ぐらいなのでちょっとチクッとするだけですからね。」
「麻酔を打つと、足の方にジワ~っと温かいものが流れる感じがしますよ。」
看護師さんがこれから行われることをわかりやすく説明してくれる。
そして、体を丸くするように言われ、看護師さんが私の足と頭を抱きかかえた。
看護師さんの説明どおり、まずはチクッと注射を打った感じがした。
次は、本当の麻酔だ。どんな痛みが襲ってくるんだろう?(((((( ;゚Д゚)))))ガクガクブルブル
麻酔医 「打ちますよ~。」
私は、思わず目を閉じて看護師さんにしがみついた。
看護師さんは、ぎゅっと私の頭を抱きしめてくれた。
私は、まるで注射を怖がる子どものようだった。
実際、麻酔を打つ痛みは感じなかった。そのために小さい注射を打ったんだけど(笑)
これまた、説明どおり足に何か温かい液体を流されたような感覚で
気持ち悪かった。。。
温かいものが流れた感覚と同時に、足が動かなくなった。
そして、麻酔医に頭を動かしちゃいけないと言われた。何故いけないかは・・・ワスレチャッタ。。。
5分ぐらい経っただろうか?そんなにも経ってなかったかもしれない。
麻酔医が私の胸のあたりで針を数回落として、聞いた。
麻酔医 「コレ、痛いですか?」
私 「ちょっと痛いです。」
数十秒後・・・同じ事を繰り返し
麻酔医 「コレ、痛いですか?」
私 「・・・・痛い・・・かなぁ??」
痛くはないような気がするんだけど、針が触れる感覚はあるし・・・
でも、私が「痛くないです」と言うまで待ってくれるのかと思ったら
麻酔医が勝手にGOサインを出した。
ちょっと待ってよ~Σ(゜ロ゜;)!!
と思ったが、手術は勝手に始まろうとしていた。
足も動かないし、完全に逃げられません。
ヒゲ先生 「では、始めます。」
先生一同 「よろしくお願いします!」
キャーーー!! w(゚ロ゚;w(゚ロ゚)w;゚ロ゚)w キャーーーー!!
切られるぅ~~!
本当に麻酔効いてるの?大丈夫なのぉ~~?
先生の手がお腹に触れる感触があり、
「もうダメだぁ~(>_<)」と目をつぶり、歯を食いしばった瞬間、
スーッお腹が切られる感触があった。
あれ?痛くな~い!(*´∀`*)ヨカッタヨ~
とりあえず、痛みがなくて一安心。
一度切られてしまうと、吹っ切れると言うか、手術中は冷静になれた。
冷静になって初めての手術室をキョロキョロ見ていて
ふと、あのライトに目線が行った瞬間、凍りついた。。。
「なんか映ってる。なんだろう???」
よく見ると、それは・・・
私のお腹の中だった○| ̄|_
それを見て吐きそうなぐらい気持ちが悪くなってしまった。
一度見て気になってしまうと、見たくないと思っていても目線がいってしまう。
横を向いて視界に入らないようにしたかったけど、
麻酔医に「頭は動かしちゃダメ」と言われてるし。。。
実は、見た瞬間、ちょっとだけ頭を動かしてしまったのだ。
その時にも「あっ!動かさないで!」と頭を押さえられてしまった。
仕方がないので、目だけを動かしてライトを見ないように、
頭の上の方にいる麻酔医を見ることにした。
今考えれば、かなり変な顔だったと思う。
そんなことをしてる間に手術は順調に進み、
外科の先生が「産まれるよ~!」と言った。
やっと、息子に会える。
でも、 「胎児仮死」なんて言われたけど息子は無事なんだろうか?
元気に泣いてくれるのだろうか?
期待と不安が入り混じって胸がバクバクいっていた。。。