戦いの日 その1 | 出産の記録

戦いの日 その1

破水から3日目の朝。

 

昨日のヒゲ先生「どんなことをしても今日産む」という言葉どおり、

 

朝から慌ただしかった。

 

まず食事の前に血液検査をした。

 

この時に私の為に産婦人科の先生ほぼ全員でプロジェクトチームが作られた

 

と聞かされた。

 

たくさんの先生や看護師がついてるから安心してねということだった。

 

嬉しかったけど、私が置かれている状況が

 

深刻なものだということも実感してしまった。

 

朝食後、骨盤のレントゲンを撮りに行く。

 

赤ちゃんが大きいので骨盤を通れるのかを確認するためだそうだ。

 

レントゲン撮影後は、病室で待つ。。。

 

しばらくすると、私の分娩の進め方の方針が決まったようで、

 

ヒゲ先生ではない先生が説明に来た。

 

先生 「骨盤と赤ちゃんの頭がちょうど同じ大きさぐらいでした。」

    「これなら普通分娩でやってみる価値はあると思います。」

    「これから陣痛促進剤を使って陣痛を起こします。」

    「ただ、促進剤を使うリスクもあって、子宮破裂を起こすかもしれません。」

 

私  「破裂したらどうなるんですか?」

 

先生 「母子共に危険な状態になります。緊急手術となります。」

    「もちろん、そうならないように細心の注意を払って進めていきましょう。」

    「それと、子宮口も開いていないので、

     水風船のようなものを入れて人工的に開かせます。」

    「あと、もしものことを考えて、

     これから一切、飲み物、食べ物は口にしないでください。」

 

私  「もしものことってどういうことですか?」

 

先生 「もし、お産が進まなかったり、赤ちゃんが弱ってきたら

     帝王切開に切り替えることもあるかもしれないんです。」

 

私  「そ、そうですか・・・・」

 

先生 「これ以上、破水した状態でお腹の中にいると、

     赤ちゃんも苦しいですからね。」

    「今日は、絶対、産みましょう。」

 

私  「はい・・・・」

 

 

本当は・・・

赤ちゃんが苦しくなるならどうしてもっと早く処置してくれなかったの!

どうして土日だからって2日も何もしないで放っておいたのよ!

 

と言いたかったけど・・・

 

今さら先生を責めても何も始まらない。

 

とにかく無事に産まれてほしい。それだけだった。

 

でも、陣痛促進剤にそんなリスクがあるなんて知らなかった。

 

怖い・・・

 

陣痛も怖いけど子宮破裂って・・・本当に怖い。

 

それに、今までの検診で「帝王切開」なんて言葉が出たことも無かった。

 

もちろん、自分が帝王切開になるなんて全く思ってもいない。

 

だから、妊娠・出産の本でも「帝王切開」のページはほとんど読んでいなかった。

 

知識が全く無い。

 

知識が無さ過ぎて先生に何を質問していいかさえ分らない。

 

もう、先生を信じるしかない。

 

10分後、陣痛室に入った。。。もう後戻りは出来ない。。。